日が暮れる頃、チプルソ運転で一人宇宙の旅。
日も暮れはじめた18:00のどすこいステージ
アカペラではじまった、チプルソの2016年一人宇宙の旅。
「今日はボロフェスタのみんなとのセッション」という言葉通り、
この場だけの言葉が紡がれる。
写真の端に映るアコースティックギターを使うか使わないかの多数決から、照明を落とし、アコスティックの弾き語りスタイルに。
観客も真剣な顔でチプルソの歌に聞きいる。
冒頭のMCの通り、まるで無重力に浮かぶように心地よくチプルソの宇宙に酔いしれた。
ラストはステージを降りて客席に、そしてそのまま会場を後にした。
まるでここはライブハウス、衝撃と刺激。Limited Express (has gone?)。
1stステージで圧巻のステージを魅せたHave a Nice day!
そのまま2ndステージにて待ち構えていたにLimited Express (has gone?)。
2組で発売したスプリットアルバム『Heaven Discharge Hells Delight』の表題曲
「Heaven Discharge Hells Delight」のセッションで直接的にバトンを渡される。
1stステージと2ndステージ2つを同時に使ってのセッション!
2組が共同で制作したその音楽は、アンダーグラウンドの深く深くを
切り取りこのボロフェスタでぶつけてきた。
ステージ前列の観客はトランス状態にも思えるほどリミエキの鳴らす音楽に
身を預けていた。
幼い子供は自分の体力の限界調節などせず
ぷっつりと意識が途切れてしまうまで構わず走り遊び回る。
ボーカルのYUKARIにはその姿に似たものを感じた。
この先のことを考えた立ち振る舞いではなく、今鳴っている音に
身を任せているのは観客だけではなくYUKARIを筆頭にしたリミエキもだったのだ。
徐々にヒートアップする会場、皆がリミエキの音楽に
夢中になり、このあと演奏を控えるアーティストたちにも大きな衝撃、刺激を与えたことだろう。
パンクであるが要所要所にジャズやオルタナの要素が織り交ぜられ完成した
リミエキの最新アルバム『ALL AGE』から
今年のボロフェスタのオープニングMVのBGM「ギャーギャー騒げ」
”ウォーリーをさがせ風”MVで話題にもなった「METEO DAYDREAM」
も披露され、
そして爆音で大きく鳴らされるとKBSホールが一気に凝縮されて
まるで地下のライブハウスで音楽を聴いているような
ぎゅっと空間が凝縮されたようだった。
そして「楽器を持たないパンクバンド」のBiSHが
そんなリミエキに突如乱入!
BiSHの「カラダイデオロギー」をバンドでコラボレーション!
BiSHメンバーも身体を大きく揺らし、フロアにダイブ!!
ひとアーティストで3マンライブを見たかのような満足感であり、
ここがホールであることを忘れさせた。
Have a Nice Day!は、京都でもデカいパーティを成功させた!
昨年、メトロに登場してくれたHave a nice day!
今年は、なんと1stステージに登場。
彼らの物語も、あれからいろんなことがあった。
メンバ―の変化、ワンマンの成功、映画になったことなど
今回は、内藤さんが戻ってきたハバナイで
でかいパーティを成功させることができた
「blood on the mosh pit」が始まり、カーテンが開くと
それまでオーディエンスをボロクソに言っていた浅見さんが
ウォールオブデスを提案する。
繰り広げられたのは、ウォールオブデスのような強いぶつかり合いではなく
ハバナイとオーディエンスの強い結びつきを再認識させる今日のステージは、
彼らの歴史のなかに印象深く刻まれそうだ。
中毒性サウンド!快楽のアンサンブル。Doit Science
熊本の誇るバンド、Doit Science
中毒になりそうな快楽サウンド。
空間には、サウンドが大きな存在感として残る。
特異なグルーヴ感と、反復的なコーラスで
世界観をどんどんと作り上げていく。
「シュワシュワ」「タプタプ」
このコーラスとメロディが一体となる瞬間。
脱力感と緻密が、一気に洗練されたものになり、
オーディエンスはハッとさせられる。
ミニマル感を感じさせる曲。
美しいアンサンブルは、個性的である。
このバンドはクセになる。虜になる。
【夜の部】映画で見たvenueの熱狂がここに。Seuss。
数々の往年名曲ロックナンバーをプレイしたナカシマセイジ (Alffo Records)を引き継ぐかのように、
60年代ロックンロールのかぐわしい香りを引き連れて、Seussがメトロに登場!
スイートなごきげんサウンドに、ハスキーなナイスヴォイスが響けば、
観客たちも踊り狂わずにはいられない!!
ボロフェスタ大MCでありlivehouse nano店長、
そして実はSax奏者でもある土龍を加えてのナンバーも!!シブいぜ!!
高らかにSaxを吹き上げた土龍はなんとフロアにダイブ!
そしてそれに続くかのように、谷本(Vo&Gt)もダイブ!
観客も次々にダイブしフロアは興奮の渦に!!
知らない者同士が肩を組み踊る、この光景。
いつか映画で見て憧れた、外国のvenueのような自由なヴァイブスが
目の前で繰り広げられていることに、興奮を覚えた、そんな最高のギグだった。
ミステリアスバンド!女王蜂のお立ち台!
神戸出身のミステリアスバンド「女王蜂」
性別も、年齢も全て不詳という謎の多いバンドだ。
ボーカルのアヴちゃんが男性の声、女性の声でかわるがわる観客を魅了していく。
ファンの間ではおなじみのジュリ扇がふわふわ揺れる空間は、独特の雰囲気。
最後に「関西でのフェスやから」と披露してくれたのは「告げ口」。
会場の空気もこのバンドと同じく唯一無二。
「悪夢にみるほど、もっと見てくれ」というMCの宣言通り、このステージを目にした人は「あーややこーやや先生に言ってやろ」という歌詞が頭の中でリフレインされているだろう。
女の子の日常には、きっとyonigeの音楽が必要なんだ。
大阪は寝屋川市の女の子二人組yonigeが満を持して、ボロフェスタに登場!
四つ打ちのドラムにキャッチーなメロディが印象的な「センチメンタルシスター」からライブはスタート。
鼻にかかったような甘さのある牛丸(Vo.)の声。
女の子のハスキーボイスは、本当にかっこいいと感じる。
勢いのある「恋と退屈」後のMCでは、
「ボロフェスタは始めてだけれど、環境もいいし、好きなアーティストばっかり出ている。」と語った牛丸。
「こんな最高の週末に捧げます」と「バッドエンド週末」に繋ぐ。
「この世でいちばん嫌いな女に向けて書いた曲」とちくりと毒を吐き披露された
「あのこのゆくえ」では、「男も女もないかたつむりになりたい」と独特の表現で
恋に振り回され疲れ果てた女の子の気持ちを歌う。
「アボガド」「最近のこと」を挟み、最後に演奏されたのはパンキッシュな「さよならアインデンティティー」。
自分のめんどくさい気持ちを持て余し、
悩みや不満だらけの、女の子の日常。
そんな毎日を切り抜けるには、きっとyonigeの音楽が必要だ。