ボロフェスタ速報ブログ

ボロフェスタオフィシャルカメラ・ライターたちがボロフェスタ2017にまつわるあれこれをレポート

心を熱くするってこういうことだろ、eastern youth。

「すみません。オジサンです。」という第一声のMCのあと

大歓声の中から聴こえてきたのは、

ざらっとかき鳴らされたギターの音と、地響きのようなドラム。

eastern youthの1曲目は、「テレビ塔」からのスタート。

待ち構えていた観客たちが、一気に拳を突き出す。

真っ直ぐに届く吉野(ギター&ボイス)の叫ぶような歌。

ひとりでずっと踏ん張ってきた人の声だと感じる。

 

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続いて2曲目は、激しいベースから始まる「月影」。

ギターの飲み込まれるような轟音ノイズと、

全速力で駈けていくようなスネアロールに、一瞬の輝きを思う。

 

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「地下室の喧騒」、「裸足で行かざるを得ない」と続き、

「我々eastern youthです」と名乗るだけのMCの後に鳴らされたのは、

結成当時からのメンバーである吉野と田森(ドラム)の故郷である

北海道の冷たい海を思わせるような、透明なギター。

一歩一歩確実に進んでいくような8ビートのドラムにのせてイントロがはじまったかと思うと、前の暗幕が開いてステンドグラスが登場し、会場が光に包まれる。

その光のなか聞こえてくるのは、そう、あの名曲、「夜明けの歌」だ。

観客からの大歓声が響きわたる。

 

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eastern youthのライブを見ていると、お腹に力を入れないと、立っていられなくなるような感覚に襲われることがある。

何回だってやり直してきた吉野の歌を聞いていると、

じゃあ自分はどうなんだよ、頑張れんのかよ、という自身の声が聞こえてくる。

イースタンの音楽に、自分自身に、負けたくないから、ぎゅっと腹筋に力を入れ、踏ん張って、ステージを凝視する。

 

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ラスト1曲は2015年に発表されたアルバム、

「ボトムオブザワールド」に収録の「街の底」。

 

売れてるとか、売れてないとか。

上手いとか、下手とか。

シーンとか、ジャンルとか。

音楽にはそういうものも、勿論大事なんだろうけど。

でも、音楽で胸を熱くするって、こういうことだろ、と、

思わずにはいられない、最高に熱いステージだった。